脳梗塞を徹底予防!気になる脳梗塞の前兆と毎日取りたい食べ物

脳梗塞は、死に至る危険性があるだけでなく、高い確率で後遺症が残ってしまう怖い病気です。脳梗塞には前兆があり、食生活の改善などである程度予防することができます。「そろそろ本気で健康管理しなきゃ」と感じている中高年男性の方は、自分だけでなく愛する家族のためにも早速チェックしてみましょう。
今回は、脳梗塞が気になる方を対象に、脳梗塞の予防法をご紹介します。

脳梗塞って、どんな病気?

病名は知っていても、具体的にどんな症状が出るのか今ひとつイメージが湧かないという方もいるのではないでしょうか?今からしっかり予防するためにも、脳梗塞の症状や原因を知っておきましょう。

脳梗塞の基礎知識

脳の病気と聞いて真っ先に「脳卒中」を思い浮かべる方も多いかと思います。脳卒中は、何らかの原因で脳の血管に異常が起こり、脳機能がダメージを受ける病気全般を指します。

  • 脳梗塞は脳卒中のひとつ
    今回ご紹介する脳梗塞も脳卒中のひとつで、脳の血管の詰まりなどによって生じる疾患です。脳梗塞以外の脳卒中には、脳の血管が切れて脳内出血し、その影響で障害が出る「脳出血」や、脳を覆っている「くも膜」の下に出血する疾患「くも膜下出血」があります。くも膜下出血の多くは、脳動脈瘤という血管のコブが破裂して起きます。
  • 夏に起こりやすい脳梗塞
    血管が詰まる病気というと「冬が危険」というイメージがありますが、脳梗塞に関しては夏が要注意。
    主な要因は脱水による水分不足です。汗をたくさんかいたにもかかわらず水分補給をしないでいると、身体が脱水状態になり血液がドロドロになってしまいます。ドロドロの血液は流れが悪くなりますから、血管を詰まらせる原因になってしまうのです。
  • 脳梗塞で死亡に至る割合
    厚生労働省の統計によると、平成27年の全死亡者数に対して、脳梗塞が原因だった人の割合は5%。脳卒中で死亡した人の約60%を脳梗塞が占めるという結果になっています。
    年齢別に見ると、脳卒中による死亡順位は、40歳~54歳までは第4位、55歳以上になると第3位に。年齢とともに脳卒中で命を落とす可能性が上がっていることがわかります。

脳梗塞の原因

脳梗塞が起きる原因として挙げられるものは、高血圧、糖尿病、肥満、脂質異常症などに代表される生活習慣病、そして動脈硬化です。喫煙や高血糖による発症も指摘されています。
特に気をつけたいのは、動脈硬化。動脈の壁の弾力性が失われてもろくなったり、動脈が傷つき、その部分に脂肪やコレステロールがたまって血管が詰まる疾患です。この動脈硬化には自覚症状なく進行してしまうという特徴があります。だからこそ、事前の予防と定期的な病院での受診が大切です。

このサインを見逃すな!脳梗塞の前兆をチェック

脳梗塞には大抵の場合、前兆があります。その段階で対処すれば後遺症が残らないこともあります。本人ではなく周りの人が気づくことも多いので、ぜひポイントを覚えておきましょう。

言葉に関連する前兆

ろれつが回らずにうまく話せなくなったり、話そうとするのに言葉が出てこないといったことが多くなります。自分が話せないだけでなく、相手の言っていることがよく理解できないという症状が出ることもあります。

運動機能に関連する前兆

食事中に箸を落としたり、それまで問題なく使えていた筆記用具などをうまく握ることができなくなったら注意が必要です。人によっては顔の半分に麻痺が出て、口がうまく閉じられず食べ物や飲み物がこぼれ落ちたり、顔が歪んだりすることもあります。左右どちらかの手足がしびれる、あるいは力が入らないという症状も脳梗塞の前兆です。

視覚に関連する前兆

左右どちらかの目が見えにくくなる、あるいは見えなくなることがあります。視野が狭くなったり、物が何重にも重なって見えるようになる人もいます。

平衡感覚に関連する前兆

平衡感覚がおかしくなり、まっすぐ立っていられないほどひどいめまいがする、ふらふらして、まっすぐ歩くことができないなどの症状が起こります。その結果、何も障害物がないところでつまずいたり転倒する頻度が高くなります。

その他の自覚症状

人によっては、風邪や二日酔いなど、思い当たる要因が何もないのに頭痛がしたり、突然耳鳴りが始まるなど、普段の生活の中でも起こり得る症状が出る場合があります。

前兆のまとめ

脳梗塞は、血管が詰まった脳の部位によってさまざまな前兆が表れます。これらの症状は長くても20分程度で治まることが多いため、「気のせいかな?」「ただの疲れだろう」とやり過ごしてしまい、治療が遅れてしまうのです。上記の症状が見られたら速やかに受診する必要があります。

油断大敵!隠れ脳梗塞のチェック法

「身体に違和感を覚えたことはないし、きっと自分は大丈夫」という油断は禁物です。脳梗塞には「隠れ脳梗塞」と呼ばれる症状があります。

隠れ脳梗塞とは?

隠れ脳梗塞というのは、簡単にいうと本人が気づいていない「小さな脳梗塞」のこと。動脈硬化で脳の血管が狭くなってしまっている場合、数ミリ程度の小さな脳梗塞があちこちにできていることがあり、そういったケースが隠れ脳梗塞に当たります。働き盛りの40代では3人に1人、50代では2人に1人が隠れ脳梗塞だともいわれます。
隠れ脳梗塞を放置しておくと本格的な脳梗塞に移行する危険性が高いため、定期的にチェックして早めに治療することが大切です。

隠れ脳梗塞のセルフチェック法

隠れ脳梗塞にはセルフチェックする方法がありますので、ぜひトライしてみてください。
紹介する5つのチェック法は、それぞれ脳の部位に関連しています。例えば最初の「目閉じ足踏みチェック」は、小脳の一部に隠れ脳梗塞があるかどうかをチェックする方法です。これがクリアできたから安心とせず、一通りチェックをしてみましょう。

  • 目閉じ足踏みチェック
    1. 床に目印をつけ、そこにまっすぐ立ちます。フローリングのつぎ目やカーペットの模様などを目印にすると良いでしょう。
    2. 目を閉じ、その場で50回足踏みをします。足踏みをするときは、腕を大きく振り、太ももを高く上げることがポイント。
    3. 足踏みが終わったら目を開け、最初に立った位置とのズレを確認します。

最初の位置から身体の向きが45度、距離が75cm以上ズレていた場合は、隠れ脳梗塞の疑いがあります。

  • 両手伸ばしチェック
    1. 背筋を伸ばして立ち、目を閉じます。
    2. 左右が平行になるように両方の腕を前へ伸ばします。
    3. 伸ばした腕を肩の高さまで上げます。
    4. 手のひらを上に向け、指をまっすぐに伸ばした状態で10数えます。

ひじが曲がって指が開き気味になったり、どちらかの腕が内側に下がるようであれば、隠れ脳梗塞の疑いがあります。

  • 人差し指チェック
    1. 背筋を伸ばして立ち、目を閉じます。
    2. 拳を握り、左右の腕を一直線に広げます。
    3. 腕を肩の高さまで上げたら、人差し指だけをまっすぐに伸ばします。
    4. 腕を胸元に寄せながら、左右の人差し指を胸の前で合わせるようにします。
    5. ぴったりくっついたと思うところで目を開けます。

左右の人差し指が、5cm以上離れていたら隠れ脳梗塞の疑いがあります。

  • 耳つまみ鼻つまみチェック
    1. 左手で右の耳たぶをつまみ、右手で鼻の頭をつまみます。
    2. 次に左手で鼻の頭をつまみ、右手で左の耳たぶをつまみます。
    3. 1と2をリズミカルに10回繰り返します。

手がもたついたりしてリズミカルに10回繰り返すことができなかった場合は、隠れ脳梗塞の疑いがあります。

  • ぐるぐる渦巻きチェック
    1. ペンと紙を用意します。
    2. 線と線の間隔が5mmくらいになるように渦巻きを5~6周、描きます。
    3. 次に、描いた渦巻きの間をなぞって、もう1つ別の渦巻きを描きます。ポイントは、元の渦巻きの線に触れないように描くこと。10秒程度の制限時間を設けて行います。結果がわかりやすいよう、赤ペンなどにすると良いでしょう。

「2」の渦巻きの間隔にばらつきが出たら要注意。さらに、「3」で元の線に2回以上触れていたり、10秒を大幅に超える時間がかかった場合は、隠れ脳梗塞の疑いが強まります。

これなら簡単!脳梗塞の予防法

前兆や初期症状が出ていても自覚しにくい脳梗塞ですが、生活習慣の改善で予防することができます。ここでは、改善のポイントをお伝えします。

予防につながる食品を積極的に取る

血管や血液は食べたもので作られます。血管や血流の状態を整えてくれる食べ物を積極的に取ることが脳梗塞の予防につながります。

  • サバやサンマなどの青魚
    青魚に多く含まれる「DHA」(ドコサヘキサエン酸)や「EPA」(エイコサペンタエン酸)には、血管を詰まらせる悪玉コレステロール値を低くしたり、肥満につながる中性脂肪を減らす働きがあります。
  • 野菜全般
    きのこ類も含め、野菜全般には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維はコレステロールが体内に吸収されることを防ぎ、なおかつコレステロールを排出する働きを持つ栄養素です。さらに、血管を傷める原因のひとつである活性酸素を除去する抗酸化作用も持ち合わせています。
    また、タマネギ、ニンニク、ネギ、ラッキョウなどに含まれるツーンとした刺激成分「硫化アリル」には、血中の脂質を減らして血液をサラサラにする働きがあります。

身体によくない食品を避ける

血管や血流にとって好ましくない食べ物もあります。できるだけ取らないように心がけていきましょう。

  • コレステロールの多い肉やバターなど
    コレステロールの摂り過ぎは、脳梗塞の原因となる動脈硬化を引き起こします。脂身の多い肉、バター、生クリーム、魚の卵や内臓など、コレステロールを多く含む食品はできるだけ控えましょう。
  • 塩分を多く含む漬け物など
    塩分過多は高血圧を招きます。高血圧も動脈硬化同様、脳梗塞の原因のひとつです。漬け物やみそ汁など普段何気なく取っている食事は、意外と塩分が高いものです。
    「料理に使う醤油や味噌、塩は減塩タイプにする」「酢やレモンで代用する」などの工夫で塩分を減らすようにしましょう。
  • ジャンクフード
    インスタント食品、スナック菓子、清涼飲料水、ファストフードなどに代表されるジャンクフードは、塩分や糖分、油脂が大量に使われています。それだけでも血管や血液にとっては大きなダメージですが、栄養面の偏りがあることも問題です。健康のことを考慮するなら、控えるに越したことはありません。

水分を補給する

体内の水分が不足すると、血液がドロドロになって詰まりやすくなります。のどの渇きを感じなくても定期的に水分補給をすることが大切。起床時、就寝前、外出後にはコップ1杯程度の水を飲むようにしましょう。大量に汗をかいたときは、塩分補給も兼ねたスポーツドリンクがおすすめです。ただし、スポーツドリンクには糖分も多く含まれているため、飲み過ぎは禁物です。
なお、コーヒーやビールには利尿作用があります。飲んだ量以上の水分が排出されてしまうこともあり、水分補給にはなりませんので要注意です。

適量の飲酒を心がける

お酒は、適量であれば血管を広げ、血流を良くしてくれます。しかし、飲み過ぎると反対に、高血圧を誘発するなど身体に害を及ぼします。望ましいとされている1日の摂取量は以下の通りです。

  • 日本酒…1合(180ml程度)まで
  • ビール…中瓶1本(500ml程度)まで
  • ワイン…1/4本~1/3本(200ml~240ml程度)まで
  • ウイスキー…ダブルで1杯(60ml程度)まで
  • 焼酎…25度で0.6合(110ml程度)まで

生活習慣の改善を心がける

何となく身についてしまった生活習慣の中にも、脳梗塞の引き金が隠れています。予防のためにも見直しをして、改善していきましょう。

  • 禁煙
    ニコチン、タールに代表されるタバコの有害物質は、高血圧や動脈硬化を招くことがわかっています。喫煙習慣がある人の脳梗塞発症率は、喫煙しない人に比べると約2~4倍になるといわれています。
    脳梗塞を発症すると医師からは禁煙が言い渡されます。そうなる前にやめてしまったほうが賢明でしょう。
  • 運動不足の解消
    運動不足の解消は、脳梗塞の原因ともなる生活習慣病の予防になります。ハードなトレーニングをする必要はありません。移動では歩くようにする、エスカレーターではなく階段を使う、テレビを見ながらストレッチをするなど、日常生活の中で身体を動かす習慣を身につければ、運動不足の解消につながります。

定期的に健康診断を受ける

会社に勤めている人は決められた時期に行われる健康診断を、そうでない人は自治体が主催している健康診断を必ず受けましょう。高脂血症や高血圧などの疾患は、血圧測定や血液検査などでわかります。健康診断の結果に応じて再検査や治療を受けることで、脳梗塞発症のリスクはグンと下がります。

後悔する前にセルフチェックと予防を!

脳梗塞は、発症したら怖い病気ではありますが、セルフチェックで早期発見できますし、予防することもできます。脳梗塞の予防は生活習慣病や動脈硬化など他の病気の予防にもつながり一石二鳥です。仕事もプライベートも充実させるための資本は、何と言っても身体。「なぜあのとき実行しておかなかったのか……」と後悔する前に、早速今日から生活習慣の改善をしていきましょう!